SAPとは

SAPとは|会社情報
出典:SAPジャパン株式会社HPの会社概要を参照

SAP製品は企業の基幹業務システムであるERP製品(財務会計・管理会計・販売・購買・生産・人事領域)を筆頭に、顧客管理製品、アナリティクス製品等の製品をリリースしています。

下図はSAPジャパン社の公式ホームページに公開されている製品群と業種別ソリューションですが、これを見ただけでも製品領域は多岐にわたることが分かると思います。 

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出典:SAPジャパン株式会社HPの会社概要を参照

ERPの市場について

企業はデジタル化への取り組みを強化するとともに、ビジネスの基盤となる基幹システム刷新への投資を継続しています。中長期的に労働人口が減少していくなか、国内ERP市場規模そのものが大きく拡大することは考えにくいですが、使い続けるシステムの代表であるERPへの投資は、景気が後退傾向になったとしても堅調に推移していくと予測されます。

EPRの市場について|図.ERP市場規模推移および予測:運用形態別(2016~2022年度予測)

図.ERP市場規模推移および予測:運用形態別(2016~2022年度予測)

自社の中で情報システムを保有し、自社内の設備によって運用する「オンプレミス」型は減少傾向にあります。
ソフトウェアを購入して、自分たちの環境で使用し、管理しますが、オンプレミスの場合、どうしてもカスタマイズされた部分へのアップデートはより人手とコストがかさむためです。。。

一方でSaas型のクラウドサービスは、クラウド提供企業のデータセンターでシステムを運用し、データを管理し、移り変わる環境に即対応してもらいながらコスト削減を行います。そのためSaaS型のサービスが市場を牽引していくことが考えられます。

続いてERP市場におけるSAPのシェアはどうなっているか見てみましょう。
調査機関によって結果が異なる場合が見受けられますが、ERPの世界シェアは以下のとおりとなります。

【図:ERP パッケージの世界シェア】 【画像出典:Top 10 ERP Software Vendors&2015 ERP Applications Market Shares】

図:ERPパッケージの世界シェア
出典:Top10 ERP Software Vender and Market Forecast 2015 - 2020

1位はSAPです。市場を独占するほど規模というわけではないようです。
高額で大企業向けERPというイメージが強いSAPなので、中小企業での利用率があまりよくないのかもしれません。
一方で、SAPのシェアは年々伸びているとも言われています。クラウド化が進み、サブスクリプション制で簡単に購入できる製品の誕生で、中小企業でもSAPも利用率は上昇傾向にあるようです。

国内シェアでは以下の通りです。

【図:ERP パッケージの日本シェア】 【参考資料:国内ERP市場ベンダー別 売上額シェア実績2018年】

図:ERPパッケージの日本シェア
参考資料:国内ERM市場ベンダー別 売上額シェア実績 2018年

国内でもSAPが1位です。日本では、トヨタ、JAL、花王、三井物産、ダイワハウス、川崎重工、TOTO、帝人などなど名だたる大企業がSAPを使っています。

なぜSAPなのか

SAPは世界スタンダードのERPシステムですから、多言語・多通貨対応はもちろん、各国の商慣習、法令への対応も盤石です。
また、世界各国の有力企業/グローバルカンパニーの多くが、SAP ERPを当たり前のように使っているので、SAP ERPを使っていれば、各国の有力企業から信用されるし、有力企業のビジネス上の対話や取引もスムーズになるというメリットがあります。
大企業からすると自分と同じシステムを使ってる会社なら安心できるし、中小企業からすると大企業にそう思って欲しいということです。


また20年前の時代では、ERPと言えば、先駆者であるSAP一択の時代でした。その後、ERP全体の市場規模拡大に伴い、新規参入する競合の製品も進化してきております。
また市場全体の変化としてオンプレミス型からクラウド型に軸足がシフトして行きつつあります。

図:ERPパッケージのクラウド利用率の推移・予測

図:ERPパッケージのクラウド利用率の推移・予測

これまでも順調にクラウド化が進んでいたが、コロナ禍においてさらに加速するとみられています。非対面が推奨され、モバイルワークの利用率が高い状況においてはクラウドの利便性が高い。
今後のERP利活用においては、ユーザ企業の経理や人事担当者がテレワークをしながら利用できること、ベンダーがメンテナンスや不具合対応をリモートで行えること、なども一層重視されるようになります。
こうした変遷のなか、SAPはこれまで長い歴史の中で改善を重ねてきました。
その過程で多くの優良企業からの要望をシステムに取り入れてきたのです。SAPではこれをベストプラクティスと呼んでいます。
こうしたノウハウが凝縮されたシステムを一般的な企業も活用できるということから、
今なお業界1位で有り続けています。

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