マルチクラウドとは
最近、クラウド環境について表現が多様化してきていますね。
一般的なクラウド環境を指す公開・共有型のパブリッククラウドや専有型のプライベートクラウドの他にもマルチクラウドという環境方式が巷で流行っていますね。
ハイブリッドクラウドと混同されている方もいるかと思いますので、比較表でまとめてみました。
マルチクラウド | ハイブリッドクラウド | |
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概要 | 異なるベンダーから提供されるクラウド環境が複数存在し、これらを併用しながら最適な運用を目指す手法 | 複数のタイプのクラウド環境を混合させ、それらを相互接続してひとつの環境を構築するモデル |
特徴 | 複数のクラウド環境、サービスを併用運用形態の一種各環境、サービスを統合せず、部分的に活用するクラウド間の相互接続は不要一般的には複数のパブリックサービスを併用するが、近年はパブリッククラウドとハイブリッドクラウドを併用してマルチクラウド環境を実現する例も少なくない。 | 複数のクラウド環境、サービスを併用実装モデル(クラウド環境構築方法)の一種各環境、サービスを統合して単一のシステムを成立させるクラウドの総合接続が必要パブリック、プライベートを混合させるモデルが一般的。また、オンプレミス環境とクラウド環境を混在させるモデルもある。 |
利用例 | 大規模障害や過負荷によるシステムダウンを想定し、複数社のパブリッククラウド環境を用いてバックアップ・リカバリ体制を構築する。情報収集、分析、結果開示と閲覧のように、ひとつの業務をフェーズごとに分割し、それぞれのフェーズで最適なクラウドサービスを使う。 | 顧客情報の保管・開示を行うシステムにおいて、オンプレミス(もしくはプライベートクラウド)側で機密情報を保管し、パブリッククラウド側で情報公開を行う。モバイルと連携した業務システムにおいて、パブリッククラウド側でモバイルアプリケーション連携を行い、プライベートクラウド側で基幹業務処理を行う。 |
https://www.ntt.com/business/services/network/interconnect/flexible-interconnect/knowledge/archive_03.html
SAPのクラウド政策への取り組み
今回はこのマルチクラウド戦略の一環として、
SAPがインドに巨額の投資を行うという記事があったのでご紹介をさせて頂きます。
2021年1月7日(木)更新記事
ドイツのテクノロジー大手SAPは、マルチクラウド環境の柔軟性をローカライズして顧客に提供するために、インドに500億ルピーを投資すると発表しました。 SAPは、インドのデータセンターで複数のクラウドソリューションを利用できるようにします。
SAP Asia PacificJapanの社長であるScottRussellは、次のように述べています。
「インドの成長ビジョンをサポートするというSAPの取り組みは引き続き最優先事項であり、お客様、企業、政府とのより親密なコラボレーションによって、インドのデジタル化をクラウド変革によって加速させることを目的とした投資を決意しています。」
多様な企業間クラウドポートフォリオを備えたSAPインドは、地元の顧客の要求に対応することに重点を置いています。 同社は声明のなかで、「SAPは、統合クラウドテクノロジーのメリットを活用して、企業への取り組みをさらに強化し、最大限に柔軟なサービス提供をして、次回の個人情報保護法案に基づいてデータに準拠するようにしました」と述べています。
2020年5月にSAPはインドのデータセンターでCommerceCloudとS / 4 HANA Cloudを立ち上げ、国内企業がエンドツーエンドの顧客要望に応え、個人情報保護法案への準拠を確保しながら取引をスムーズにする支援をしました。
SAPインド社の社長兼MDであるKulmeetBawaは、次のように述べています。
「今日、お客様は、イノベーションを可能にし、迅速なビジネス目標達成のために、拡張可能性、導入スピード、データコンプライアンス、費用対効果の高いソリューションを求めています。SAPはインド自立化政策のビジョンを前進させるつもりです。 自立したインドで共同開発され、現在はローカルデータセンターで利用できるようになった、迅速かつ拡張可能性の高いクラウドテクノロジーを活用して、インドの企業がビジネスをより良く運営するために再調整できるようにしています」
SAPは、顧客がシステム障害の対応力を高めるためにクラウドへの移行を加速することを望んでいます。そのためローカル市場の要望に対応し、企業がデータをより迅速に活用して将来に備えることができるよう支援する用意があると述べました。